2026-03 月記

献本と恵贈
今月、渡辺先生から複素関数論入門という本を頂く機会がありました。私も校閲していた為です。そこで、Twitterで以下のような投稿をしました。

その文面にて、深く考えずに渡辺先生から「ご献本」頂いたと記したのですが、これは一般的には誤りの可能性が高く、正しくは「ご恵贈」のようです。校閲に携わったことを報告する文章でこういう日本語のミスをするのはやめたいですね……。献本という単語は聞き馴染みがあったので、それで正しいだろうと思い込んでしまっていました。
調べると、こういうときに恵贈は誤りだとする主張もあったのですが、調べた限りそれは少数派のようで、辞書的な意味からもここは恵贈で正しそうです。尤も、ここでいう正誤とは、何か厳密な基準で判定されるものというよりは、慣習的な意味合いの強いものだと思っています。
投稿から1週間ほどが経ち、SNSでの本の宣伝も済んだので、この投稿は削除しました。また別の機会に本をご恵贈頂く機会があれば、その時は間違えないようにしたいものです。
量子計算理論スクール
3/12と3/13に、東大で行われた量子計算理論スクールに出ていました。
いろいろ学びはありましたが、特に以下の記事が印象的でした。15の素因数分解は2001年に既に行われているのに、なぜ21の素因数分解が2025年にもなって未達成なのか? という質問に対する答えを与えているCraig Gidneyによる記事です。
画像による引用をすると記事がとんでもないことになるので、ここでは控えますが、量子回路のdepthを見比べると、一目瞭然です。まず、以下が15の素因数分解用の量子回路です。

そして、21の素因数分解用の量子回路(のsvg)は以下の通りです。
/assets/n1af2dae1e471_5fec284bcb605221d16ec17eceaec7d7.svg
15の量子回路より100倍くらい大規模です。
https://algassert.com/post/2500
this circuit has 191 cnot gates and 369 Toffoli gates, implying a total of 2405 entangling gates. That’s 115x more entangling gates than the factoring-15 circuit. The factoring-21 circuit is more than one hundred times more expensive than the factoring-15 circuit.
なるほど、通りで21は素因数分解されない訳だと納得します。
はやく21の素因数分解が出来るようになって欲しいものです。
数学など
カージオイド
前から気になっていた、マグカップの底にカージオイドが現れることの証明を理解しました。光が一方向から入ってきて、それが円の曲線で反射するとき、その反射した光の成す線分の包絡線がカージオイドになるようです。
https://www.youtube.com/watch?v=nfo54vdwTBk
LaTeX
こういう記事を書きました。
https://qiita.com/hari64/items/f0effc019a9dd5aa8f0e
https://qiita.com/hari64/items/1ae14ff750f910275b29
Lean
Leanの勉強を始めました。めちゃくちゃ楽しい。

世界情勢
友人に「自分たちが生きている間に、再び石油危機のような、中東情勢に起因する石油供給の問題がまさか起こるとはね」という話をしました。ただ、ニュースを見ていて思うのですが、人命に関する事柄よりも石油に関する事柄の方が戦争の報道として取り沙汰されることに、なんとも言えない無力感を覚えます。
18年前になされた、村上春樹氏がエルサレム賞を受賞した際のスピーチを今月は読んでいました。
https://12kai.com/murakami_jerusalem.html
草津旅行
3/18から3/19の二日間、友人たちと草津に旅行に行きました。





















なお、湯畑を始めとする草津温泉の各源泉には緑色の湯垢のようなものが散見されるが、これはイデユコゴメ類などの温泉藻である。






























とても楽しい旅行でした。